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道頓堀学生演劇祭10周年メモリアル公演 総評


「学生演劇祭が大阪にも東京にもないなら、やってみよう!」と、軽い気持ちで始めた演劇祭がまさか10年も続くとは。。。

まずは短編部門。 第1回優勝したのは日本写真映像専門学校。 長編の規定では参加できなかった同専門学校が、短編で参加できて素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。他の追随を抑えて本番で十二分に力を発揮できたのは裏方含めてのチームワークと相当な稽古を積んだ証拠。就活の真っただ中でも参加できるようブッキングして頂いた先生方にも感謝です。 悔しいのは既存の大学生たち。 2位青月ごっこ(京都教育大学)と3位劇団カオス(大阪市立大学)は健闘したものの、やはり学生演劇祭10年の歴史で専門学校に上にいかれてしまうのは悔しい。 20分間という尺を理解してもっと作品を作り込んで自由に演技できたはず。短編では人の心を一瞬で掴む演出と魅力的な演技力を身につけよう。短編部門はまた違う形で必ずや、やりたいと思います。

そして、長編部門。 今回4団体すべてに共通して言えることは「準備不足」。 理由は様々だが、ちゃんと本番に向けて逆算できていたのは「劇団演りだおれ」だけだったように思う。

やりたいことは分かる。どの劇団も演技力はある。気持ちも入っている。お金も時間もかけている。

しかし、お客さんに伝わらなければ芝居は成立しない。

ストーリーの中で役者に感情移入できなければ、どんなにラストシーンを盛り上げても心は動かない。

自己満足だったと片づけてしまうには、どの劇団も非常に勿体ない。

「可能性しかない」という今回のキャッチコピーは学生に対するメッセージ。

自分たちの限界を自分たちで決めるな!

私に言わせればまだまだ。この程度の作品は私が学生だった20年以上前にすでにやりつくされている。こんなもんで満足されては困るんです。

来年は会場も様々になります。

もっともっと私を驚かせて下さい。 お疲れ様でした。

                               プロデューサーより

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