15回目のおうさか学生演劇祭も無事全行程が終了しました。
演劇賞 審査結果は下記の通りです。
ご尽力いただいた皆様、本当にありがとうございました。
今年は初めて全国学生演劇祭の最優秀賞劇団「ポケット企画」さんを北海道から招致することができ、その名に恥じない素晴らしい作品で最優秀劇団賞を受賞いたしました。
2劇団が本番直前で中止になるなど例年になく厳しい回でしたが、どの劇団も厳しい稽古状況にも関わらず素晴らしい作品を最後まで上演してくれて本当に感謝しかありません。
おうさか学生演劇祭は2008年、私の発案から始まりました。
「関西の演劇を活性化するにはまず学生演劇から!」
視察のため東京の劇場を渡り歩き、シアターグリーンさんと同時期に学生演劇祭を開催し、東阪の最優秀学生劇団招致が始まりました。
当初は圧倒的な東京学生劇団の実力差を思い知らされました。
このままでは関西は盛り上がらないと考えて始めたのが「ダメ出し手紙」です。
どうしたらこの作品が良くなるか?東京でも通じるためには何が必要か?そして伸ばすべき個性は?私の思いをストレートにぶつけた手紙を書いていました。
手紙を見て演劇をやめた子や二度と会わなくなった子もいましたが、中には今でもその手紙を大切に持っているという話を聞くと恥ずかしくもあり嬉しくもあります。
他人に見せるモノではないのであえて手紙という現物で渡していました。
今はダメ出しを書く時間もなくなり審査員の方々の講評をメールで渡しています・・・感染対策です。
さて、おうさか学生演劇祭と言えば後夜祭です。
第1回は最優秀劇団の口頭発表だけでした。選ばれた劇団以外は全く盛り上がりませんでした。
翌年には個人賞も加えましたが同様でした。顔も知らない人が受賞しても盛り上がらない。当然です。
そこで趣味で撮っていたゲネ写真と一緒に賞を発表することを試みました。スライド形式にしてプロジェクターで大写しにしました。ドラムロールと照明の演出も加えました。さらに前日に個人賞ノミネートを発表しました。そのうち、映像に合わせて大声で叫ぶ演出も加わり・・・全劇団のキャストスタッフが集結して歓声が上がる賞の発表。他の演劇賞では見たことがありません。すべては参加してくれた劇団の労をねぎらうため。そして嬉しい思いや悔しい思いを次に繋けてもらうため。
今週末、学生演劇祭OBの「劇想からまわりえっちゃん」やプロデュース公演『チャンソ』でお世話になった「May」が【関西演劇祭 in TOKYO】(会場:THEATER TOPS)に参加します。
私は何も協力できていませんが、おうさか学生演劇祭を巣立った彼らが晴れ舞台に立つ姿を見ると15年続けてきて、少しだけ前進したのかなと思います。
まだまだ歩みを止めるわけにはいきません。
しかし、おうさか学生演劇祭は一旦休止します。
私が30代で始めた演劇祭も気が付けばもう50代。
少しスピードアップしないとまだまだやりたいことができていません。
また、違う企画を考えます!
おうさか学生演劇祭は、どのような形に変わってもこれからも若手演劇人を応援していきます。これからもよろしくお願いします。
2022.3.9.
おうさか学生演劇祭実行委員会
藤原治基