学生演劇祭を10年以上主催してきて思うこと。若くて才能溢れる俳優・スタッフを毎年輩出しているけれど、演劇人としても社会人としても、彼らとは卒業したら付き合いがなくなってしまう。
学生演劇祭OBOGや現役の大学・専門学生が一同に介すことができる公演をやりたい。
若い世代中心で、いろんな世代の方々が共感できる作品をやりたい。そして若い役者たちだけで関西で一番動員できる公演にしたい。
そんな思いで始めたプロデュース公演も早3年目です。
脚本は西田シャトナーさん。
神戸大学演劇研究会 はちの巣座のOBで、90年代、革新的な演劇手法を次々に開発し絶大な人気を博した「惑星ピスタチオ」の脚本・演出家。現在も独自企画の演劇を作り続ける他、2.5次元演劇の潮流の起爆剤となった舞台「弱虫ペダル」シリーズの脚本・演出を担当し、アニメーション『ルパン三世』シリーズの脚本にも参加しています。そのシャトナーさんが初めて劇団以外の場所で描き下ろしたのが、大人数の若者で演じるための戯曲『ジャム』(1998年初演)。とてつもないスピード感と目まぐるしく変わる世界観。次第に分かってくる不死の数式を巡る3億年の記憶と孤独。最後には生きる希望が満ち溢れ、心がアツくなります。そんな作品を第3弾に選びました。
演出は東 洋さん。
大阪大学公認団体 劇団六風館OBで、学生時代から「東洋企画」を主宰。大学の枠を飛び越えるフットワークと独創的な演出で定評のある若手旗手のひとり。
ウイングカップ9優秀賞、関西演劇祭2019演出賞などその実力は折り紙付き。
彼の発想力と斬新なアイデアで新たな「ジャム」が完成します。
そして今回もオールオーディションで出演者を募集します。もちろん主人公もです。
募集キャストは40名。 作品は5つの時代と場所が交錯して進んで行き、それぞれの場面にキーパーソンとなる役があります。男女ともインパクトのあるキャラクターが必要です。これまでの学生演劇祭プロデュース公演と違う点は「幕末」「殺陣」とか「高校生」「喧嘩」とかと言うはっきりとした設定ではなく、様々なシーンがあり、自由に発揮できる場面があるという点です。
オーディションはワークショップ形式で、台詞術はもちろん、身体の動きや集団対応力など、あらゆる角度から個々の特徴を見させて頂きます。
会場はあべのハルカス「近鉄アート館」。
1988年にオープンした独特の雰囲気のある劇場です。最大間口18mの舞台に300名収容の客席。かつてはつかこうへいさん、三谷幸喜さん、劇団新感線さんやNODA MAPさんも上演。この歴史ある劇場におうさか学生演劇祭が初進出します。
じっくり時間をかけてアツい芝居を一緒に作っていける方。是非、ご参加お待ちしております!
おうさか学生演劇祭 プロデューサー 藤原治基